■ 風神秘抄ラジオドラマ ■





■風神秘抄ラジオドラマレポ&感想 第10回 (3/10放送分)


「ずっと探していたのだ。長寿を祈念できる、芸能に通じる、そちや糸世のような者を」
という上皇のセリフでスタート。

糸世と草十郎の前回のラストシーン。

草十郎に良い見込みがあるなら舞えると言いながら泣く糸世。
「いいえ・・・なんでもないわ」

オープニング音楽

五月五日の端午の節句に決まる長寿祈念の舞。

草十郎の特別待遇を見て、上皇に特殊な愛顧を受けているのではと軽口をたたく日満。
「おれが上皇の囲い者にでもなったって思ってるのか」
と草十。

これからも糸世に仕えることを許してもらえるかと尋ねる日満。

上皇のために舞うことを日満に伝える草十。

日満は不安がるが、糸世の遊君としての身の上を解くという話でいっきに乗り気に。

「おれは糸世を幸せにするために、もっと力を持ちたいんだ」
「そういうことなら拙者も賛成だ」
しかし、上皇は侮れないという日満。
わかっているという草十。


舞の前夜。
針仕事をしている糸世。
草十郎の衣装は自分が縫うのだという糸世。

泣いている糸世を見て、泣くほどお針子がつらいならやめろという草十。

縫いたいから縫っているのだという糸世。
その方が気がまぎれるのだと。

「明日の舞が、こわいのか?」
「・・・ねえ、草十郎。ちょっと抱きしめてほしいの」
「ああ」
抱きしめる草十。

「ごめんなさい。あなたはわたしがつかまえた天の鳥なの。
いけないとわかっていたのに、わたしがつなぎとめてしまったのよ」
「なに変なこと言っているんだ」
「草十郎、わたしが音律のどこにいても見つけてね。明日の舞も、
その先も、ずっとその先も、あなたが必ずわたしを見つけてくれると
約束してくれれば、わたしはこわくなくなる」
「ああ・・・・約束する。必ず糸世を見つけるよ」

この辺の糸世のセリフ、大好きなので入っていてうれしかったです。
由依ちゃん、演技うまい!
しかし、やはり口づけシーンはカット。
青春アドベンチャーは口づけ禁止なのかな・・・・。



舞の当日。

「わたしは菖蒲の香りが好き。この香りって、草十郎の笛の音に似ているね」
「そうか?」


糸世の言い方なら「似ている」か「似ているわね」かのどちらかの気がするんですが。
(原作は「似ている」と言い切り)
まあ、細かいところなのでOKです。


鼓の音。

鈴の音。

金襴緞子の糸世が登場。

歌いだす糸世。

歌詞はP.334の通り。


草十「糸世、入るぞ」
糸世「いいわ、来て」

うーん。
原作にはないせりふですね・・・。


笛の音。

キラキラの音。

糸世の声。
「光がやってきた」
「ああ、光が見えてきた。この御殿の座敷が見える」
「床に伏せているのは上皇ね。その周囲には、今上の帝もいる」
「上皇の光の束は、ぷつりと途絶えている。なるほど、陰陽師の見立てというのは
意外に正確なんだな」
「見て、上皇の光の束が、周囲の人の光を飲み込んで伸びている」

触手のように伸びる上皇の光。

富士山と坂東全体が炎に包まれている。
東から西へ広がる炎。
その中心に頼朝がいるのが見える。

「佐どのっ!どうしてっ!」

揺れる笛の音。

「草十郎!笛を止めたらだめよ!続けて!」
糸世の必死な声。

「どうして・・・・坂東に・・・佐どのに何が起こるんだ!」
「だめよ!あるがままだけを見て!邪念を持ったらいけない!」
「未来を変えるって・・・こういうことだったのか」
激しく揺れる笛の音。
「おれは・・・・おれは何をしてしまったんだ・・・・」
「邪念はだめよ!草十郎!あなた、気をつけて!」
必死に呼びかける糸世。
糸世の忠告を聞かない草十。
「おれは・・・・なにを・・・・糸世・・・・」
「だめーーーー!!!」
叫ぶ糸世。

「糸世?」

雷の音。

「うわぁ!」

激しく降りだす雨の音。

笛の音を止めてしまった草十郎。

糸世が消えたという日満。

「糸世が消えた・・・・消えたって・・・・そんな・・・そんなばかな・・・・・」


(続く)



ついに糸世消失。

ちょっと「ん?」と思うセリフもあったり、初聴きでは草十郎の青さに
床を転がったりしましたが、楽しめました。











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